コーヒーは「どこで飲むか、なにを飲むか」よりも「どんな気分で、誰と飲むか」が大事!

コーヒーといえばカフェや喫茶店、またはいかにも通好みな雰囲気(店構え、マスター、客層)の珈琲専門店で提供されるものが美味、家で楽しむならドリップタイプといったイメージが根強いものです。

たしかにお店で飲むコーヒーは薫り高く味に深みや個性があって満足度が高いですし、家でも豆を厳選してていねいに淹れたものはお店に負けず劣らずだったり、我が家でくつろぎながら、お気に入りのカップで気さくに味わえるという意味では心からリラックスできてとても心地よいよいひとときを過ごせるものです。
それに比べるとインスタントコーヒー、缶コーヒーは「手軽すぎる」「手抜き」「コーヒー好きを唸らせるのは難しい」といったイメージがややつよかったりするものです。

ブランドやファッションに例えると、有名店やこだわりの珈琲店の味がハイブランド、または老舗ブランド、古くからある街の風景に馴染んだ喫茶店がレトロ、ビンテージファッションだとすると、インスタントコーヒー、缶コーヒーは「ファストファッション」的な位置であり、愛飲しているというのを堂々とオープンにできない気恥ずかしさや後ろめたさのようなものがなにげなくあったりします。
しかし、飲みたいときに場所やシチュエーションを選ばずすぐ手軽に飲める、道具や予算がなくてもあたたかく(または冷たく)、ひとすすりするだけでからだが、そして心が暖まったり、シャキッとリフレッシュできたりするという意味ではコスパが高く、改めて見つめ直すととても優れた商品、味揃いであることをいちど見直してみると、じぶんだけのじぶんのなかのコーヒーの世界をまたひとつ、少しだけ広げることができます。

「最近、有名店や珍しいコーヒーをいろいろ試しているけど、なかなかこれといった感動がない」「新商品や限定品は必ず試しているけど驚きがなく退屈…」と感じることもあります。とくにコーヒー愛飲歴が長い人ほど、そういった渇望を抱くことは多々です。
そんなとき、コーヒーを「いつ?どこで?誰と?」飲んでいるかを振りかえってみると、思わぬ気づきがあったりするものです。
本当に心からコーヒーが飲みたいと感じたときに飲んでいるか、例えば砂漠を歩き続けてのどが渇き…夢に見たオアシスが目の前に現れ、その水を手ですくってゴクゴクと飲むように感謝しながら、欲しながらコーヒーを飲んでいるか?
お店やブランドにこだわりすぎるあまり、流通量が多いコーヒー豆や企業努力によりクオリティの高いものを手頃に提供しようと細かい部分でコストカットしているコーヒーを軽視していないか?
気心が知れた仲間、愛する家族や恋人、苦楽を共にする仕事のメンバーと心を許しあい、笑顔で語り合いながら…会話や雰囲気を楽しむようにコーヒーの味も楽しんでいるか?
そういったことをふと振り返る、見つめ直してみると、意外なところで惰性だったり、コーヒーそのものの香りや味わいより「コーヒーに詳しく、そしてこだわり抜くじぶん」に酔いしれていたり、会話も笑顔も少なく淡々と飲んでいたり、または付き合いで渋々飲んでいたり…といった非常にもったいない飲み方をしている場合もこれまたよくあるものです。

晴れてさわやかな休日、山道をのぼって見晴らしのよい場所で休憩をとるときに持参したお湯でいれたスティックタイプのインスタントコーヒーのおいしさが強烈に印象に残ることもあります。なんらかの事情で冬の夜道を歩き続け、凍えきったからだとかじかんで感覚のなくなった手の平を温めるために買った自販機の缶コーヒーがびっくりするほどおいしく感じることもあります。
味はコンディションやシチュエーションにかなりおおきく左右されることは有名で、ある意味クオリティよりも大事であるといえます。

ブランド力や貴重さ、レベルにこだわるのはもちろん悪いことではありませんし、趣味や生きがいといった点においては誇れるものであり大事で大切にしたい部分です。
でも情報や固定観念に振り回されすぎるとじぶんがなぜコーヒーをすきになったのか?コーヒーのなにが、どういったところに夢中なのか?コーヒーとどう付き合っていきたいのか?といった最も重要な部分があいまいになってしまったり、じぶんでもわからなくなってしまうことがあるのも事実なので、フラットに肩の力を抜いて味わう、いろいろなものを認めていくとコーヒーに対する思い、味わい方、味の感じ方などがガラリとおおきく変化するのをしっかりと実感でき、よりコーヒーがだいすきになることうけあいです。

ぜひいちど、お好きなコーヒーを飲みながらでもチラッと見つめ直してみることをおすすめします。
なにか必ずちょっとした気づきや新発見がありますし、コーヒーに対する考え方や姿勢がさらによい方向に変わるはずです。
この世に存在するすべてのどんなコーヒーとも仲良く、そして親密に末永くいついつまでも深く付き合っていきたいものです。

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