職人が生み出す「珈琲店コフィア」のコーヒー

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山形県鶴岡市は城下町として栄え今も古き良き街並みを匂わせています。

 

小説家の藤沢周平は鶴岡を含む庄内地方をモデルとして架空の海坂藩を生み出し、後に映画化される様々な時代劇を作り出しました。

 

そんな海藩の活躍によって鶴岡は全国区なります。そして、そんな街の一角に小さな喫茶店が佇んでいます。それが’コフィア’。鶴岡駅から徒歩5分ほどのところにひっそりとその喫茶店はあります。

 

私が鶴岡市に住んで3年ほど経ってからこちらの喫茶店の存在を知りました。ここのコーヒーを初めて戴いた日からずっと思っているのは、なぜもっと早くこんな素敵な、そして極上のコーヒーを見つけられなかったのだろうと後悔してしまったほどです。

 

実際私の人生の中でコーヒーという存在に強い印象を与え、忘れられない味を教えてくれたのはこの’コフィア’のマスターなのです。

 

店内に入ると一瞬にしてコーヒーの何とも言えない香ばしい薫りに包まれます。

 

長年営業を重ねてきた店舗にしか出せないような薫りが頭の天辺から足のつま先まで染みわたっていくようです。そしてその空間は平成のそれとは何か違う昭和のレトロな雰囲気も醸し出しています。

 

12畳ほどの空間にちょっと広めのカウンターと椅子。そして奥には小さなテーブルが幾つか置いてあります。でも狭いと感じることはありません。とても落ち着いた大人の雰囲気。コーヒー好き、そして喫茶店好きにはたまらない空間がそこにはあります。まさにコーヒー通のためのお店と言っても過言ではないでしょう。

 

門脇マスターは、「コーヒーの神様」といわれた名マスターの標交紀さんを師匠としておられます。東京吉祥寺の「モカ」を経営しておられました。長年その方の弟子としてそのノウハウのすべてを学び、受け継ぎ、故郷の鶴岡に店舗を構えて下さったのです。

 

その事実を知れば知るほど私の心は激しく揺さぶられ感謝の念にあふれたのです。この門脇マスターが淹れる一杯のコーヒーにはひとつの伝説があります。山形鶴岡に天皇陛下がお越しになられた際、陛下は普段あまりコーヒーはお召し上がりにならないそうなのですが門脇マスターの淹れたコーヒーは召し上がられたのだそうです。

 

まさに職人のような伝説ですね。実際マスターの雰囲気もそのようなものです。白衣を着て一杯一杯に命を注ぎ込むようにしてコーヒーを淹れるその姿はまさに職人という響きがぴったり似合います。それを受け取るお客の私も真剣です。職人の一杯を真剣にいただかなければ失礼に当たるでしょう。それぐらいの気持ちをマスターは抱かせてくれるのです。

 

門脇マスターのコーヒーは木綿の袋で淹れる「ネルドリップ」手法です。ネルドリップはコーヒーのうまみを抽出し、アクを抽出液の中に入れないために行う作業だそうです。ハラール・モカ、ブラジル、タンザニア、マンデリン、ドルチェ・ブレンドといったコーヒーをいただくことができます。ウィンナー珈琲も最高においしいですよ。そしてとくに珈琲のエキスは一度口にしたなら二度と忘れることはできないでしょう。コーヒーのうまみが凝縮されていて濃いコーヒーの味なのにエスプレッソとも違う飲みやすさがあります。それをいただきたくて何度も足を運びたくなってしまいます。

 

職人が生み出す至極の一杯をあなたもいかがでしょうか。そこに行けばあなたのコーヒー愛はさらに高まるに違いありません。なぜならコーヒーを愛しそこに命を吹き込むマスターの手による最高の味に出会えるからです。

 

店舗名:珈琲店コフィア
住所:〒997-0031 山形県鶴岡市錦町13-11、プラザ7 1f
電話番号:0235-22-8778
営業:10:00-20:00 火曜日定休

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