インドの庶民に愛されるコーヒー

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海外でコーヒーをたしなむと言えば、南米のコロンビアやブラジルなどと思い浮かびますが、以前インド旅行をした際に現地の人々がよくコーヒーを飲んでいたのが目につきました。へぇ、インドでもコーヒーを飲むんだなぁと。イメージが全くなかったです。

インドと言えばチャイが有名です。チャイはとても濃厚で甘いミルクティーで、レストランには必ずありますし、街中の路上にもチャイ屋さんがあちこちにあって多くのインド人が暑い夏だろうが関係なく熱々のチャイを飲んでいる姿をみかけます。路上ではカップ一杯20円程度で飲めてしまうので、私も滞在中はよく飲んでいました。

そんなチャイのイメージが強いインドですが、路上でもコーヒー屋さんもちょくちょく目にしたりします。チャイ屋さんだと思って近づいてみたら実はコーヒー屋さんだったりとか。特に南インドでは路上のコーヒー屋さんが多い印象でした。

そのほとんどがミルク入りで、カフェオレのような感じでした。ブラックで飲むことは少ないみたいです。砂糖もたっぷり入っていてかなり甘いです。値段はチャイと同じくカップ一杯20円程度でとてもリーズナブルです。

インドでは飲み物や食事、あらゆる料理にマサラと呼ばれる香辛料を使うため、辛かったりカレー味っぽかったりします。日本でいう味噌やしょう油のような存在ですね。チャイやコーヒーにもこれが入っていることが多くて、現地の人はマサラチャイやマサラコーヒーと呼んでいます。マサラ入りのコーヒーはピリッと舌に辛みが残る感じで、程よい刺激でとても美味しいです。

インドのコーヒー豆生産量は世界7位で、実は世界でも有数のコーヒー生産国。生産量は多いけれどもインド人は13億人もいるので輸出にはまわらず国内消費されています。

以前バナナの生産量はフィリピンなどの東南アジアではなくインドが世界一だと聞いて意外に思いましたが、それも国内消費がほとんどでらしいので、同じようなパターンですね。

昔から南インドの標高の高い地域で多く生産されてきたため文化として現地に根付いていて、多くの地元民がコーヒーを飲む習慣を持っています。早朝、路上の片隅に鍋とコンロだけの簡易的なお店の前に10人ほどの人たちが集まって立ち飲みでコーヒーを飲む、そんな光景をよく見かけました。

近年はインドでも都市部を中心にスターバックスなどの大型チェーン店が進出したりして、お洒落カフェが増えています。

インドは貧富の差が激しいのでそういったお店でコーヒーを飲めるのは裕福な層だけですが、貧富の差に関係なく元々たくさんのインド人がコーヒーをたしなんでいたわけですね。インドは意外にもコーヒーの国ですね。

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