コーヒーは不思議な飲み物

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私は元来味覚音痴である。

特に飲み物、酒とかコーヒーなどの飲み物の味が区別できない。日本酒で言えば、同じメーカーでも醸造酒や純米酒、原酒、大吟醸などの区別がつかない。

どれを飲んでも日本酒の味しかしない。焼酎にしても芋焼酎や麦焼酎、米焼酎の区別が出来ない。ワインにしてもしかりである。もちろん、値段の違いも分からない。それでも人と日本酒を飲み交わせば、「やはり日本料理には日本酒があいますネ」などと知ったかぶりをする。

ワインを飲んだときでも、「このワインは口に含むとふくよかでそれでいてキリリッと引き締まった味がしますネ」と、これまた知ったかぶりをする。

コーヒーに関しても同様で、モカとかキリマンジェロとかブルーマウンテンとかの区別がつかない。

どのコーヒーを飲んでも同じコーヒーの味がする。ただコーヒーを他の人と一緒に飲むのは打ち合わせのときとか、面談のときが多いので、どうしても喫茶店を利用する。

そこではコーヒーの味そのものより会話が中心になるのでコーヒーに関するウンチクをかたむけたりコーヒーの味覚について感想を述べたりすることはほとんどない。無理をして感想を言わなくてもいいので助かる。

しかし、他家の家庭へ招かれたとき、コーヒーを出されると困る。一応礼儀としてコーヒーの味を褒めなければならないが、コーヒーの味の表現が分からないので困る。「美味しかったです」で、お茶(コーヒー)を濁すのが常である。

そんな味覚音痴の私ですが、独りでいるときはコーヒーを1日に2、3杯は飲む。これは長年の習慣です。前記のように他人と飲むときの回数は含まない。1日に4杯以上飲むとさすがに苦痛を覚えるので、喫茶店などで注文しても口にしないことが多い。

私が飲むコーヒーの種類はほとんどアメリカンである。何を飲んでも味の違いが分からないのに、アメリカンである。喫茶店でコーヒーを注文するときも必ずアメリカンである。
以前、酒を飲んだ後、専門の喫茶店で飲んだのがアメリカンで、そのときの味が酔いを包んでくるような味わいを覚えたので「美味い!」と思い、それ以後、何でもアメリカンである。そのときに、他のコーヒー、例えばブルーマウンテンを飲んでいれば、以後ブルーマウンテンになっていたと思う。

1日のうち、必ずコーヒーを飲む時間帯は朝と午後3時前後である。朝は朝食が終わった後、午後は何か作業をしている間のときが多い。

この時間にコーヒーを飲むのは習慣で、味は分からないものの飲むと気分が落ち着く。飲まないでいると何か忘れ物をしたようで落ち着かない。いまではコーヒーは私にとっての必需品になっている。

味覚音痴の私がどうしてコーヒーを飲むことに拘るのか、私に科学的なことは分からないが、コーヒーには習慣性のある成分が含まれているのではないでしょうか?

1日、2、3杯のコーヒーは体によいとのニュースがありましたので、最近では、安心してコーヒーを楽しんでいます。

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