コーヒーで「口が臭い」と言われないようにするために

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コーヒーはおいしいし健康にもいいのでついついいっぱい飲んでしまいます。しかしコーヒーも万能ではなくそれなりのデメリットもあります。そしてそれを予防する必要もあります。今回はコーヒーによって引き起る問題とその対処について紹介したいと思います。

まずコーヒーを飲むと口臭がします。確かにコーヒーの香りは良いですが、コーヒーを飲んだ後の口のにおいはあまりよくありません。

 

試しに自分でコーヒーを飲んだ後の口臭を嗅いでみるとよくわかると思います。別に悪いにおいがしても健康上に問題はありませんが、周りに人に迷惑をかけたり自己嫌悪に陥るので出来るだけ抑えたいです。
コーヒーと口臭の関係には色々な説がありますが中でもコーヒーに含まれるフェノールが原因であると言われています。そもそもコーヒーのいい香りとは何十種類にも及ぶさまざまな物質が交わることで生まれるものです。コップに入っているコーヒーからフェノールのみを嗅ぎ分けることは難しいので普段は気になりませんが数十分するとフェノールが口に残りにおいが強くなり口臭の原因になる場合があります。
他にもカフェインが関与しているとも言われます。カフェインには利尿作用があります。コーヒー以外にも緑茶や紅茶を飲むとトイレに行きたくなった経験はありませんか。きっと寝る前にお茶を飲んだりすると夜中にトイレにいきたくなったりしたなど心当たりがあると思います。

 

コーヒーを飲むことで尿が生産されます。当然尿には多くの水分が含まれています。そしてその水分は当たり前ですが体内から出てきます。体から分泌される液体には様々なものがあります。尿、汗、胃液などいろいろ思い浮かびますが、口臭に関係していると言われるのが唾液です。

 

コーヒーのカフェインのせいで尿が生産され、本来は唾液に使うための水分が尿に使われてしまうとどうなるでしょうか。当然唾液の量が減ります。唾液には口の渇きを抑える効果のみでなくラクトフェリンなど殺菌作用のある成分が含まれています。

 

そのため唾液は虫歯や口臭の予防になります。唾液が減ることで殺菌作用が下がる、すると最近バランスが崩れ悪玉菌が増えます。その悪玉菌が食べかすなどを分解して悪臭を発生させます。つまり口臭の原因とは悪玉菌の排出物やガスです。そしてこれらが増えると当然口も臭くなります。

 

またカフェインには覚醒作用がありコルチゾールやアドレナリンが過剰に分泌され自律神経のバランスが崩れ血管を収縮させ歯茎の血流が悪くなり歯周病菌や虫歯菌が増え口臭に繋がる、不眠となり免疫力が低下し悪玉菌が増えるとも言われています。

 

カフェインには朝目を覚ましてくれて気持ち良くしてくれたり、徹夜や車の運転の良き盟友というプラスの面以外にデメリットもあることを理解しましょう。
では口臭を防ぐにはどのようにしたらいいのでしょうか。正直いってコーヒーを飲み続ける限りゼロにすることは難しいですが、和らげることは出来ます。まず初めに出来れば深煎りのコーヒーは避けましょう。

 

朝食の時などすぐに歯磨きをする前とかなら大丈夫ですが、仕事中など歯磨きまでのブランクが長い時間帯は出来れば避けましょう。イタリアンローストとか深煎りのコーヒーは香ばしくて苦みが癖になります。しかし深煎りではHHQなどフェノール類の雑味がより強くなります。

 

歯に残ることは勿論のこと舌に残りやすいです。コーヒーを飲んだ後鏡を見てください。舌が真っ黒になっているのが分かると思います。出来れば舌を指で触ってその指を嗅いでみてください。認めたくありませんが結構臭いです。

 

このにおいが口に残ると考えると結構怖いです。そしてこんな匂いがする口で正面を向いて近くで話されると臭いのも容易に想像できます。なので歯磨きまで時間が空くのであれば出来ればアメリカンロースト(ミディアムロースト)やシティロースト(軽めの深煎り)を選ぶように心がけてください。

 

またカフェラテよりもカフェオレを選ぶようにするといいでしょう。カフェラテは結構定番なスタイルでコーヒーと牛乳を混ぜたものです。スターバックスやタリーズのスチームミルクを使ったカフェラテはおいしいのでついつい頼んでしまいます。しかしカフェラテに使われるコーヒーは基本的に深煎りです。

 

もちろんHHQ、フェノール、カフェインがより多く含まれます。なのでエソプレッソではなくドリップコーヒーから出来るフレンチタイプのカフェオレの方が匂いが抑えられます。

 

余談ですがイタリアンのラテよりフレンチのオレの方が何となくさわやかな感じがします。またデカフェにするのも一つの手です。他にも低温焙煎のコーヒーにするのもいいでしょう。

 

普段コーヒーとは高温焙煎が主流です。実際に大手コーヒーのコマーシャルで高温焙煎しているところを見たりすると思います。この高温焙煎と低温焙煎の違いは焙煎する機械の温度ではなく焙煎する時間です。

 

当然焙煎する時間が長いほど豆の温度が上がりより香ばしい苦みが楽しめるようになります。では低温焙煎の味はどのようなものなのでしょうか。低温焙煎の場合高温に比べると香ばしさが減少しますが、その分豆本来のうまみを味わうことが出来ます。

 

こっちの方がすっきりとしていて深いコクが楽しめます。またコーヒーの濃さを調節するのもいい方法でしょう。歯磨きをする前はドリップコーヒー、仕事中や人と話すときはインスタントコーヒーにするとにおいの元が少なくなります。

 

当然コーヒー好きにとっては味気が無いと感じたりすることもあるでしょう。しかし単純にカフェインを取っていると落ち着く、喉が渇くから飲み物が欲しいなどという理由ならインスタントコーヒーの方がいいです。それに経済的というメリットもあります。

 

さらにコーヒーを飲んだ後は根に理に歯磨きをするように心がけておくといいでしょう。やりすぎると歯茎やエナメル質が傷つき歯周病や虫歯になり悪玉菌が増え口臭が悪化する場合があるので注意する必要があります。また、歯磨きの際に歯だけではなく歯茎や舌も軽くブラッシングするといいです。

 

とにかく匂いのついている部分を徹底的にきれいにしてください。そんなに頻繁に歯磨きが出来なくても定期的にうがいをして口を濯ぐ、ミント系のタブレットやガムで口臭を抑えるなど様々な方法があります。
「コーヒー=いい香り」というのは絶対的な正論ではありません。コーヒー嫌いの人にとっては刺激臭として受け止められます。コーヒーではありませんが私はシナモンの匂いと味がとても苦手です。しかし世間一般に「シナモン=いい香り」という考えが通っています。他にも極端ではありますが、喫煙者にとってタバコは落ち着くいい匂いですが、そうでない人にとっては不愉快な匂いです。

 

また喫煙者でもメンソール系は苦手など分かれてきます。少し話がずれましたが要するにコーヒーの香りが迷惑になる場合があります。そしてそのコーヒーの風味とはクロロゲン酸というポリフェノールが主な成分だと考えられています。クロロゲンが多いと渋く少ないと酸味が強くなります。

 

クロロゲン酸は、生豆のうちは多く含まれていますが、焙煎するとかなり少なくなってしまいます。クロロゲン酸が減るならもっと焙煎すればいいと思うかもしれませんが、焙煎するとヒドロキシヒドロキノン(HHQ)が増えます。

 

これが匂いの原因になります。他にも水彩画の絵の具や消毒液に使われるフェノールも増えるので匂いがきつくなります。コーヒー好きに取ってコーヒーとは最高の飲み物です。おいしい、リラックスできる、健康にいい、酒やタバコに比べると安い、日中から飲んでも職場で怒られないなどメリットを上げるときりがありません。

 

しかしそのコーヒーによって被害を受けている人も事実です。コーヒーによって口が臭くなりその口で話されるとたまったものではありません。上司や異性だと指摘しづらいので自分で口臭に気が付く場面も少ないでしょう。しかし向こうの気持ちを考えてください。

 

口が臭いのに指摘が出来ない、言っていることは大事な事なので早く切り上げることもできないとなるととても不愉快です。なので私はコーヒー好きの前ではたくさんコーヒーを飲んでいますが、コーヒーを飲まない人の前では少し気を使っています。

 

家では何にも気にせずに深煎りのイタリアンエソプレッソを思う存分飲んでいますが、職場ではアメリカンローストにしたり、会議や面談、女性社員に対して話す前にはコーヒー自体を飲まないようにしています。

 

他にも歯磨きは定期的にしています。会社では昼食後歯磨きをしない社員も少なくありません。実際にそういう職場は多いと思いますし、学生時代を思い出してみてください。昼食後毎回歯磨きをしていたでしょうか。ですが私は昼食後も歯磨きをするようにしています。口の衛生を保つこととはコーヒーを思う存分飲む代わりのマナーだと思っています。

 

他にも少しやりすぎかもしれませんが歯医者にも1~2カ月ペースでクリーニングをしてもらっています。これはコーヒーを飲むためというよりかは単に歯周病が怖かったり営業職なので歯を綺麗にしときたいなどの目的ですが、口臭予防にもなるためこの習慣は続けたいと思います。
私はコーヒーを心から愛しています。だからと言って他の人に迷惑をかけるような飲み方をするのはいけないと思います。「コーヒー=口臭」というイメージを持たれてしまうとコーヒーに対して失礼ですしコーヒーを愛している人が今後迫害を受ける可能性があります。なので自分が出来る範囲でコーヒーの口臭と向き合い出来る限りの対策をしています。もちろん自分の為でもありますが、コーヒーを飲む人、飲まない人が共に気持ちよく過ごせる社会を実現するために口臭対策をしてみてはいかがでしょうか。もしもコーヒーの匂いで困っている人、コンプレックスを感じている人がいれば上記のアドバイスを参考にしていただけると幸いです。

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