昭和の空気を存分に味わえる喫茶アングル

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ある日友人がおすすめのカフェがあると言ってきました。場所を聞くと家からほど近い場所。

 

そんなところにカフェなんてあったかな?と思い携帯で調べるもサイトは出てきません。Mapで店名を調べても出てきませんでした。

 
調べれば調べるほど余計に気になるばかり。
時間は昼下がりで小腹が空いていたので行ってみることにしました。

 

言われるがままにその場所へ行くと、たしかにそこにありました。
でもそこはカフェというより喫茶店。
外見からして若者は限りなく入りづらいお店でした。
入り口のガラスはダークブラウンにスモークがかっており店内は見えません。

 

意を決して入店。

 

薄暗い店内を見回すとお客さんがカウンターにちらほらいらっしゃいました。
「いらっしゃいませ」とおばあちゃま店員さんから一言。
私もカウンターに座りました。
レトロなカウンターテーブルと椅子がなんとも言えない味を醸し出していてこのお店の歴史を感じました。

 

カウンター裏には常連のお客様専用と思われるネーム入りコーヒカップがずらり。
カウンターから後ろに振り返るとボックスタイプのテーブル席がありました。
まるで列車の客席を連想させるようなフカフカのソファーと外の景色が見える小窓がありました。

 

カウンターを見渡すと今ではあまり見かけることが無くなってきたサイフォン器具がずらりと並んでいます。
そこでおばあちゃまがコーヒーをたてています。
細長いライターでバーナーに着火するその姿がカッコよすぎてたまりません。
店内の何もかもが昭和で止まっているかのようで、それが逆にとてもおしゃれに見えました。

 

私はブレンドコーヒーとミックスサンドを注文しました。
ミックスサンドが先に出てきて、これまたどこか懐かしいお皿と盛り付けでした。
カウンター越しにおばあちゃまが私の注文したコーヒーを丁寧にたててくれました。
わりと小さめのコーヒーカップ並々に注がれたブレンドが来ました。
まずはコーヒーを一口、と思いましたが熱すぎて飲めないので仕方なくサンドを一口。
ふわっふわのパンの間に挟まったスクランブルエッグにピリッと感じるからしマヨネーズが絶妙です。

 

少し食べたところで本題のコーヒーへ。
少し深煎りで苦味の強いコーヒーなのにとても飲みやすくブラックのまま飲むことができました。
楽しみながら飲食していると一人の男性が入店されました。
その方は入店後さっとカウンター越しに立たれたのです。
その方がこのお店のマスターでした。
ニコニコしていて、お客さんと笑い話をはじめました。
ここのお店はおじいさまおばあさまのご夫婦で切り盛りされていました。

 

私も話しかけられ、店内のみなさんと会話が弾みます。
カフェでこんなアットホームな気分を味わうのはなかなかありません。
地元話に花を咲かせて、お客さんが帰られました。

 

店員さんともう少しお話をして、私もそろそろ帰ろうかと思ったら、マスターがとても寂しそうに「もう帰るんか」と一言。
私はなんだか嬉しくなってもういちど席に座ってお話をしました。

 

友人がおすすめと言っていた意味がよく分かる喫茶店でした。
コーヒーは他にもブレンドがあり、産地別コーヒーもありました。
フードメニューも取り揃っていたので定期的に通って全メニュー制覇したいと思います。
レトロな空気を味わいたい方にはぜひおすすめしたい純喫茶です。
また、とてもフレンドリーなマスターも素敵なお店です。
次に来店した際は、小窓から外が眺められるボックス席に座ろうと思います。が、またマスターの近くに座ってしまうかもしれません。

喫茶アングル
山口県山口市吉敷下東2丁目6−1
083-925-5876
営業時間不明
定休日不明
駐車場あり
全席喫煙
交通アクセス:JR山口線の湯田温泉駅から1,029m

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