アンティークショップや古書店、昔ながらの喫茶店が点在し、文化的なかおり漂う西荻窪。
吉祥寺の隣駅にありながら、おしゃれすぎず、肩の力が抜けた西荻窪の古き良き街の文化は今も尚愛され続けています。
コーヒーロッヂ ロダンはJR西荻窪から徒歩3分の、路地裏にひっそり佇んでいる、老舗喫茶店です。
店内の光がぼんやり漏れる窓ガラスに、ドア横の小さなランプ。まさしく昭和のレトロでノスタルジックな喫茶店の風貌に期待は高まります。
入り口には携帯電話お断りの張り紙がしてあり、一見怖いマスターでも待ち構えていそうな雰囲気ですが、勇気を出して店内に入ると、優しそうなマスターがカウンターから「いらっしゃいませ」とニコニコ声をかけてくれます。
店内も期待を裏切らない昭和レトロなインテリア。電球色のランプで店全体がオレンジがかって見えるので、昭和の小説の中に入ってきたかのような独特の雰囲気。ゆったりとしたクラシックが流れていて、外の世界と隔絶された空間のようにも感じます。
席は、入って左側に小さな2人用テーブルが4席程と、カウンター、それから奥にゆったり座れそうなテーブル席があります。カウンターが半地下のようになっていて、それぞれの席には小さな階段を上るような作りになっています。私が入った時は、奥のテーブル席に女性が読書されていたので、カウンターがよく見える2名用のテーブル席に。テーブルには禁煙マークのサインが貼られていました。どうやら店内は完全禁煙のようです。
カウンターの中にはアンティークと思しきカップとソーサーが綺麗に並べられています。
コーヒーメニューは、基本がブレンド、イタリアンコーヒー、エスプレッソの3種類。それからストレートでブルーマウンテン、キリマンジャロなどたしか4種類、ヴァリエーションとして、ウインナーコーヒーやカフェオレがあります。
こういった正統派の喫茶店に来店すると、どうしてもウインナーコーヒーを頼みたくなってしまいますが、この時はお初でしたのでダンテブレンドをいただくことに。小腹が空いていたので甘いものがあるか尋ねると、バームクーヘンとチーズケーキがあるとのことで、チーズケーキをオーダー。
マスターに店内の写真を撮ってもいいか伺うと、ご自由に撮ってやってください、と笑顔で返してくださいました。物腰の柔らかい、笑顔な素敵なマスターだと再確認。
コーヒーはサイフォン式で抽出されており、スッキリとしていて酸味も強くなく、それでいて風味豊か。
飲みやすくて、ゆったりと読書のお供にするにはちょうど良いのではないでしょうか。
チーズケーキは所謂レアチーズケーキで、上にブルーベリーがのっています。軽い酸味がどんなコーヒーとも相性が良さそうでした。ちなみにこの時食べなかったバームクーヘンは、セラ・ルージュと言うところの、栄養価の高いこだわり卵を使ったもので、人気メニューのようです。
ゆっくりコーヒーを堪能しながら、小一時間ほど読書をして店を後にすると、本当に異世界から現実に戻ってきたような不思議な気分になりました。
私が来店した時は平日の昼間で、お客さんは女性のお一人さまと、私の後に入ってきた常連と思しきおじさまの3人でしたが、割とお一人様が多いようです。
こういった老舗喫茶店だと、一見さんが腰を落ち着けられないような雰囲気があったりもしますが、ダンテはそんなことはありません。現に私も時間を忘れて自分の世界に入っていましたし。きっとマスターのお人柄が作り上げた優しい雰囲気なんだと思います。
都会の喧騒を離れて、自分の時間を取り戻したい方には是非訪れていただきたい、オススメの喫茶店です。
店舗名: コーヒーロッヂ ダンテ
住所: 東京都杉並区西荻南3-10-2
電話番号: 03-3333-2889
ホームページ: なし
コメント