SARUT COFFEE 京都でこだわりの自家焙煎コーヒー

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「京都」と言えば思い浮かぶのは、神社・寺・和食……。

 

観光の名所の数々。きっとそんな風光明媚な数々のイメージが浮かぶと思う。秋や春の観光シーズンには観光客が多数押し寄せ交通の移動もままならない。修学旅行生の姿もひっきりなしに見かける。

 
そんな京都であるが京都は実はコーヒーの町でもある。コーヒーの消費量日本一であるらしい。1日当たりの消費量はなんとインスタントコーヒーに換算して4.7杯だという。イノダコーヒーを始めとした老舗のコーヒー店も多数ある。

 

今もお昼時にはコーヒーショップに行列ができている。観光客だけではない、町の人やちょっとお出かけに出てきた人までいつもにぎわっている。寺町に会った外装にしたコーヒーチェーン店や寺の敷地内にあるコーヒー店などもあるほどだ。

 

そんな京都では最近も新鋭のコーヒーショップが続々とあらわれている。自家焙煎にこだわったショップも多く、どこもそれぞれの味を引っ提げて名前をあげている。アラビカやWEEKENDERS COFFEEなど最近のショップでも名前を聞けばわかるといったお店まである。他県からもわざわざコーヒーをのみに来る人も大勢いるらしい。

 

京都は嵐山の方角へ嵯峨野鉄道に乗り数駅、芸能の神社で有名な車折神社で降りると、程近くの「SARUT COFFEE」もまたそんな気鋭のコーヒーショップである。
小さな駅を降り、車折神社を過ぎて10分程、民家の間を歩いていく。

 
隣の嵯峨美術大学まで来るとコーヒーを焙煎する香りが漂ってくる。町中に急にあらわれたコーヒーの香りに少しうれしくなる。香りのもとをたどると、ひっそりとガレージのような店に辿り着く。倉庫を改装したというこの店舗は内装も打ちっぱなしのそのままといった具合で芸能・縁結びの神社という華やかな肩書には反してひっそりと落ち着いた佇まいの車折神社の地にぴったりである。

 

注文後一杯ずつ豆を挽いてもらえる。
メニューは決して多くない。あくまでコーヒーで勝負といった具合に、コーヒーがメインである。あとは焼き菓子が数種類。オリジナルブレンドの種類は

 

「SARUT BLEND 1」ブラジルをベースにしたすっきりとした味。

 

「SARUT BLEND 2」はパプアニューギニアを使用した独特な甘みだそう。

 

「SARUT BLEND 3」ケニアを使用した飲みごたえあるコクと香り。他、シングルオリジンが数種類。

 

「SARUT BLEND 2」を注文する。暑かったこの日はアイスで頂く。
アイスコーヒーというのも難しいもので、渋みが舌に残りホットでは美味しく頂けたものが良くない仕上がりになることもある。こちらはどうだろうか。

 

豆の量り売りもしているようで、コーヒーを待つ間も豆のみ注文する人がちらほらといらっしゃる。常連さんだろうか、店主夫婦と一言二言会話をしている。日頃使用している器具に合わせた挽目での挽き売りもしてくれるようだ。店舗内片隅のカウンターでハンドドリップしている。

 

アイスコーヒーにしてもらった「SARUT BLEND 2」は実直な味といえばよいのだろうか、雑味のない味。すっきりとしていて甘味すら感じる。アイスにしても渋みが立つどころか、かえってすっきりとした甘みが際立ったようにも思う。

 

店内は小さな椅子が数席のみ。
観葉植物があちこちに飾られている。ガレージ風の店構えもあり、ちょっと立ち寄ったところがたまたまコーヒーの焙煎所だった、といったような、なんだかよいところを見つけてしまったぞという感をおこさせる。
近所の菓子屋だという「こうもり菓子」の、これまたまじめなお菓子である、小さな焼き菓子をお茶請けにコーヒーを飲む。うまい。

 

素朴な甘さ、ずっしりとしたバターの味。すっきりしたアイスコーヒーとよく合っている。
京都の気鋭のコーヒーショップ、その一つの「SARUT COFFEE」。京都から足を延ばして、紅葉や桜の名所嵐山の途中で足を止めてみてほしい。

 

店舗情報
「SARUT COFFEE」
〒616-8336
京都市右京区嵯峨蜻蛉尻町 1-11
Tel . / Fax. 075-871-0051
https://www.sarutcoffee.com/

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