憧れのカフェ店員さんに告白

コーヒーと恋愛
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大学生の頃の思い出です。シアトル発の緑のロゴで有名な某大手カフェ店員さんと付き合ったことがあります。その思い出について話したいと思います。
出会いは入学式の時でした。前の席に座っていた男の子なのですが正直私のタイプでした。顔は勿論のこと私と慎重さも丁度いい感じの人で大学デビューしてこんな感じのイケメンと付き合いたいなと思っていました。タレントで例えると岡田将生似の好青年です。典型的な一目ぼれでした。まさかのちに付き合えるなんて思ってもいませんでした。

 
高校の頃はどちらかというと暗いグループに属していたので大学デビューに対する憧れがすごかったです。新聞部だったし特別にかわいいわけでも無いので全く持てませんでした。恥ずかしながら年齢=彼氏いない歴でした。チアガールや生徒会の女の子がとてもうらやましかったです。なので高校を卒業したら金髪にしてメイクもがっつりしました。今考えたらやりすぎたかなと思います。

 
当日は恥ずかしくて声をかけることが出来ませんでした。席が隣で隣の女の子と喋っていたので忙しかったというのもありますがそれ以上にかっこよすぎてビビッて声をかける勇気がありませんでした。座っている間も後10分後に声をかけてみようとか自分に言い聞かせていましたが結局無理でした。1時間半程学長の話や部活の勧誘をするだけのオリエンテーションでしたが前のイケメンばかり見ており1時間半が30分ほどに感じました。勿論話は全く聞いておらず前の男の子に夢中になっていました。

 
入学式はこれで解散なのですが門を出るとサークルや部活の勧誘の嵐です。「これが大学生か」と思いながらわくわくしていました。実際にどのサークルに入ろうか考えただけで楽しかったです。10分歩いているだけでもビラで手がいっぱいになりました。先輩の大学生が一気に私の所へ集まって笑顔で声をかけてくるので人気者になったと錯覚してしまいました。

 

次の年には自分が勧誘する側に回ることになるのですが。自分に合ったサークルを探すのは勿論のこと心の片隅では「さっきのイケメンどこにいったのかな」と思い勧誘の話を聞きながら周りをキョロキョロしていました。その後1週間はそんな感じの日を過ごしました。新入生歓迎会のイベントと新しい恋で私の大学デビューはとても楽しいものになりました。

 
最初の一週間は授業が無くオリエンテーションやサークルの新入生歓迎会という名目のお花見、BBQ、ボーリングばかりです。たまに羽目を外して怒られている人や団体も見かけました。周りでは最初の一週間で彼氏が出来たとか言っている友達もいました。一週間で付き合うなんてすぐにわかれるでしょとか思いながら本心はうらやましかったです。
こんな感じで最初の楽しい一週間が終わりついに授業が始まりました。ほんとはだめですがサークルのイベントでお酒とか出てきて二日酔いの日が続いたりしていたので授業は正直行きたくなかったです。一年生は一限目からの授業が多いので大変です。他の大学に通う2つ上の姉など朝は授業が無く家でゴロゴロしていました。私もこんな感じで昼から投稿したいなと思っていました。若干憂鬱な気分で初めての授業に出ました。言語の授業で出席を取るのでさぼれないので仕方なく朝から出席しました。教室に入るとまさかあのイケメンがいました。憂鬱な気分から一気にテンションマックスに成りました。その日はニヤニヤを抑えながら過ごしました。残念ながら学籍番号順の指定席なので近くに座れませんでしたがそれでも十分です。

 
普段は後ろの方の席で入ったサークルの友達と話したりサボったりと典型的なクズ学生でしたが、月曜日の英語の授業だけはまじめに朝一番で出席しました。2回目の授業の終わりに例のイケメンが急に近寄ってきて「LINE教えて」って言ってきました。まさかこんな理想的な展開が来るなんてと思いましたが実際は同じグループの共有ラインを作るために聞いただけでした。まあ初めて会話が出来たので嬉しかったですが少し期待していたのとは違いがっかりしました。それでもお互いのLINEを交換することが出来たのでまずまずという結果でしょう。

 
1カ月ぐらいして勇気を振り絞って個人LINEすることにしました。どのスタンプ使おうか、いきなりスタンプは馴れ馴れしくて嫌われるかななど不安を抱えながらとりあえず小テストの単語テストに関する質問をしてみました。英語は得意じゃないですし好きでもありませんが毎回出席している私が問題の範囲や内容を知らないわけがありませんが勉強の話なら自然な流れでLINEが出来るので聞いちゃいました。こっちは全力でメッセージを送っているのに返事が意外と素っ気無くてぐいぐい行き過ぎて嫌われたのかなと思いました。

 

確かにぶりっこなスタンプとか送ったしいきなりこれはきついかなと思う場面もありました。しかし何度かメッセージのやり取りをしていたら向こうから同じクラスの友達と勉強会開こうよと誘ってきました。とっても嬉しかったです。
まあいきなり2人きりじゃありませんが、最初の内は私も何を話していいのか分からないので男子3、女子2の同じクラスの仲間で勉強会を開くことにしました。女子の数が少ないのでラッキーと思いましたが、もう一人の子が正直私よりかわいい子だったので困りました。しかもそれが私の見た目とは逆で1年生にしては珍しい黒髪の清楚系の女の子でした。1年生女子が揃って金髪とか濃い化粧をしている中、黒髪でナチュラルメイクの彼女は逆に希少価値が上がり輝いて見えました。実際に周りの男の子からも結構人気で評判が良かったので正直私が引き立て役になった気分でした。決して仲は悪くないですし結構優しくしてくれるので嫌いではありませんが正直辛かったです。勉強会とは言っても誰もまじめに勉強はしません。図書館で集まって騒いでたまに図書館のスタッフに怒られるの繰り返しでした。それでもお互いのプライベートについてより詳しい話も聞けましたし収穫はありだと思えました。勉強会の途中で気になっているイケメンが学校近くのカフェでバイトしている情報を聞きました。有名な店で店員さんもお客さんもかわいい子が多いので直ぐに彼女出来るんだろうなと思いました。

 
その後個人LINEをする機会が増えました。相手の情報を得る機会も増えたので会話のネタには困りませんでした。LINEする前に相手の1週間分のツイートを読んだりするなど半分ストーカーみたいなことをしていましたが彼とのメッセージのやり取りが楽しくてたまりませんでした。どんどん距離が縮まり通学路の電車で合ったりしたときは学校まで一緒に歩くこともありました。勿論その時は学校までゆっくり歩きました。
そんな感じで7月になり春学期もあと一か月で終わる所でした。この辺で捕まえないとほかの子に取られちゃうなという焦りもあり毎日がストレスでした。仲のいい友達も私が彼のことを好きなのを知っていたので早く告白するようにプレッシャーを与えてきます。背中を押してくれるのはありがたいのですが今まで男の子と付き合ったことがない私にとってはとてもハードルが高かったです。それでも真剣に相談に乗ってくれるのはありがたかったです。そしてある提案をしてくれました。

 
7月7日の七夕の日に告白したらどうだと言われました。正直なしではないかなと思いましたがそうなると告白まで数日しかありません。友達も協力してくれて二人きりになるシチュエーションを作ってくれると言ってくれたのでもう後戻りできない状態になりました。そして当日勉強会メンバーと私の親友で七夕まつりという名目で居酒屋で飲みに行くことになりました。すると帰り道は彼、私、親友というメンバーに成りました。電車の駅前で親友が気を使ってわざと今日はバスで帰ると言って帰りの電車を二人きりにしてくれました。彼とは駅でいつも通りの会話をして照れ隠しをしていましたが、電車に乗ってからはあと30分ほどで告白しないとというプレッシャーがすごかったです。

 

当日は結構飲んだのですが電車の中では緊張で酔いがさめてしまいました。後一駅で彼が下車するところになった時今しかないと思い想いを伝えました。下車する寸前だったので向こうも焦ったみたいでとりあえず下車して何もなかったかのようにいつものように過ごしました。振られたなと思いました。そして帰り道まで泣きました。
次の日から3日ほど大学をサボり家で過ごしました。すると親友が心配したのかLINEしてきました。そして一緒に大学に行くように誘ってきました。一緒なら気持ちが少し楽だから行くことにしました。大学の最寄り駅を降りて近くでランチすることにしました。すると親友は私をカフェに連れて行きました。ぼーっとしていたので気が付きませんでしたら冷静に考えたら彼の働くカフェであることに気が付き我に返りました。

 

親友のくせになんてデリカシーの無いやつと思いました。まあここまでくると引き返すわけにはいかないのでベーグルとコーヒーを買うことにしました。レジで会計を済ませて飲み物を取りに行く時彼がいました。気まずかったですがバイト中なので変に声をかけることが出来ませんでした。その時は私の方から目をそらしてしまいました。向こうも気遣ってわざと知らない人のふりをしてラテを渡してくれました。最悪な一日の始まりだと思いました。

 

しかしなぜか親友はニコニコしています。女はすぐに裏切るとは言いますがここまでひどい奴だとは思っていませんでした。その後「コップ見てごらん」と言ってきました。よく見るとラテの紙コップに「飲み会の時はごめんね。こちらこそお願いします!」って書いていました。その時私はテーブルでうれし泣きしてしまいました。周りから見ればドン引きな光景だったと思いますし一緒にいた友達はとても恥ずかしかったと思います。こうして私は人生で初めての彼氏を手に入れました。

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